バックナンバー

表紙で見る

家づくりの先輩

vol.83 やさしい時間の流れる住まい 設計・施工/よねざわ工業

2014年7月更新

やさしい時間の流れる住まい

イメージ画像▲きちんと積み上げられた、組積造の重量感

羊蹄山の麓に広がるニセコ町。夏は風光明媚なその景色と、美味しい水が味わえる湧水、各種アクティビティ、冬は雪質のよいパウダースキーが楽しめるスキー場のあるリゾート地としても有名。S様ご夫妻は、このニセコの大自然に抱かれ、美しい四季の移り変わりを肌で感じながら緩やかな時間を過ごしている。

緑の木々に映える赤い屋根が印象的なS様邸。「とても雪深い地なので家の形状と素材にはこだわりました。住み始めてもうすぐ8年を迎えますが、ブロック住宅はとても丈夫で、汚れも付きづらいと感じています。同じ頃に建てられた近隣の家は、数年ごとに壁の塗り替えなどを行っているようですが、我が家は手入れなしでもキレイなままです」とS様。大きな三角屋根のデザインも気に入っていると話し、「屋根は建物を過酷な自然から守る要。周りに建物が密集している訳ではなく、屋根から落ちる雪も自分の敷地だけで処理できるのがいいですね。ブロック壁も耐久性・防水性に優れていて、メンテナンスの手間が少なくてすむのがうれしい」と話します。

住みながら進化する家

イメージ画像▲カラマツの天井板がブロックの質感に優しさと温もりを与えてくれる

「私も主人もニュージーランドに住んだ経験があるのですが、海外はブロック組積構造の施工も多く、シンプルな美しさと耐久性に憧れていました」と話す奥様。何軒かの木造モデルハウス見学にも足を運んだそうですが、建材の匂いや接着剤・溶剤の匂いが体質的に合わなかったともいいます。よねざわ工業のダンロックホームで使用するコンクリートブロックは、道内で産出される火山礫という天然素材が主原料です。
「自分たちの希望を図面にしてお渡しし、素材はもちろん、家の間取りについても担当の岩舘さんにたくさん相談に乗っていただきました。最低限の構造壁を残したシンプルな間取りにしました。仕切りがあまり無いので、プライベートな部屋はありませんが、明るく開放的な空間ができました」とにっこり。

「木造の住宅とは異なり、好きな場所に釘を打ったり壁に何かを飾ったりということはできませんが、本来見えないよう仕上げる鉄筋をあえて出してもらい、時計や小物、ピクチャレールなどを掛けられるようにしていただきました」。

いつでも快適な空間

イメージ画像▲暖をとるだけではなく調理にも使えて便利な薪ストーブ

敷地面積約1000坪の広大な敷地の大半は、ブナ、ダケカンバといった木々が群生する雑木林。「家を建てた当時は犬を2匹飼っていて、彼らがめいっぱい走り回れるように、敷地を整備しました。あたり一面にササが繁茂していたので、刈り払いをして歩けるようにするまでが手間がかかりました」と奥様。

S様邸は、散歩から帰ったワンちゃんたちがそのまま家の中に入れるよう、玄関からリビングまで、通り土間を配しています。冬には土間とリビングの間に腰掛け、薪ストーブのぬくもりを楽しむことも多いと言います。
「外断熱で夏はひんやり涼しく、さわやかです。また、ブロックの蓄熱性のおかげで、真冬でも薪ストーブ1台で家中ポカポカ。2階の寝室が暑くて、窓を開け換気することもあるんですよ」とS様。1年を通じて、楽しく快適に暮らされているようです。

「思っていたものとは違った、と後悔しないためにも、とりあえず思いついたことは担当者に言ってみること。自分たちでは思い浮かばないアドバイスをもらえることもありますよ」と話してくださいました。