住宅購入ノウハウ

長期優良住宅ってなに?

長期にわたり良好な状態で使用するため措置が講じられた優良な住宅である「長期優良住宅」についてその建築及び維持保全に関する計画(「長期優良住宅建築等計画」といいます。)を認定する制度の創設を柱とする「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が平成20年12月に公布され、平成21年6月4日に施行されました。
この法律では、長期優良住宅の普及の促進のため、構造躯体の劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、可変性、住宅の建築計画及び一定の維持保全計画を策定して、所管行政庁に申請します。当該計画の認定を受けた住宅については、認定長期優良住宅建築等計画に基づき、建築及び維持保全を行うこととなります。

そして、この基準を満たした住宅とその維持保全計画を所管行政庁(※1)に申請して「長期優良住宅」の認定を受けると、「住まい手(消費者)」は税制優遇などのメリットを享受できます。

※1 所管行政庁:建築確認申請を行う建築主事が置かれている地方公共団体のこと。実際に住宅を建築する場所により異なります。

認定手続きの流れ(札幌市の場合)

1技術的審査・・・事前に技術的審査を受けます。

1確認審査・・・認定の申請の前に、建築確認の手続きを行うことができます。

2認定の申請・・・認定の申請は、建築指導部管理課で受け付けます。

3認定の通知・・・申請から通知まで1週間程度かかります。(技術的審査を受けた場合)

4工事の着工・・・認定の通知を受けた後でなければ着工できません。

5建築工事・・・工事中に変更があった場合は、再度、認定の申請が必要です。

6工事完了・・・工事が完了した際は、工事完了報告書を提出します。

※認定長期優良住宅に係る税制優遇措置を受けるためには、工事完了報告書の提出が必要となる場合があります。

長期優良住宅の認定基準(概要)

性能項目 具体的な内容
劣化対策 数世代(少なくとも100年程度)にわたり住宅の構造躯体が使用できること。
  • 水とセメントの混合割合を低減、かぶり厚を厚くする。
  • 点検しやすいよう、点検口を設置したり床下空間に一定の高さを確保したりする。
耐震性 極めて稀に発生する地震に対し、維持利用のための改修の容易性を図るため、損傷レベルの低減を図ること。
  • 建築基準法レベルの1.25倍の耐震性を確保する。
  • 品確法に定める免震建築物とする。
維持管理・
更新の容易性
内装や設備について、維持管理を容易にする措置が講じられていること。
  • 構造躯体に影響を与えることなく配管の維持管理(清掃、点検、補修、更新)ができるようにする。
可変性 ライフスタイルの変化に応じて間取りの変更が可能な措置が講じられていること。
  • 配管あるいは配線のために必要な天井高を確保する。
バリアフリー性 将来のバリアフリー改修に対応できること。
  • 共用廊下あるいは階段の幅員や勾配、エレベーターの開口幅などについて、改修に必要なスペースを確保する。
省エネルギー性 必要な断熱性能などの省エネルギー性能が確保されていること。
  • 次世代省エネルギー基準に適合させる。
住居環境 良好な景観の形成あるいは居住環境の維持向上に配慮したものであること。
  • 地区計画や景観計画、建築協定や景観協定などにつき、その内容との調和を図る。
住戸面積 良好な居住水準を確保するために必要な居住面積を有すること。
  • 共同住宅:55平方メートル以上
  • 戸建て住宅:75平方メートル以上
維持保全計画
の策定
建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修などに関する計画が策定されていること。
  • 構造耐力上、主要な部分や雨水の浸入を防止する部分、給排水設備の維持保全計画を策定し、少なくとも10年ごとに点検を実施する。

長期優良住宅のメリットは?

「長期優良住宅先導的モデル事業」に応募し採択された超長期モデル住宅を選べば、最大200万円の補助金が交付されます。また中小規模の住宅供給事業者(年間の新築住宅供給戸数50戸未満)を対象とする「長期優良住宅普及促進事業」も、申請し認可を受けた中小事業者の建てる長期優良住宅は、対象住宅1戸当たり最大100万円の補助金が交付されます。通常仕様の一般住宅に比べるとどうしてもコストアップする優良住宅ですが、これらの制度をうまく利用すれば、負担増を抑えられます。

北海道では、北方型長期優良住宅推進協議会の「北方型住宅ECOプロジェクト」が長期優良住宅先導的モデル事業に採択されています。(参加事業者を確認するには、こちらをご覧ください。→http://www.juu-tsuu.jp/conference/info/list.pdf)また、長期優良住宅普及推進事業については、各工務店を経由して平成21年6月4日(木)〜平成21年8月7日(金)の期間内にエントリーを行うこととなりますが、こちらは、1業者25戸までという制限がありますので、詳しくは、各工務店にご確認ください。

補助金のほかにどんなメリットがあるの?

住宅ローン減税(平成25年12月31日まで)

平成21年度の税制改正により、過去最大規模の「住宅ローン減税」が行われました。
一般住宅と長期優良住宅を比較すると、借入限度額はどちらも5,000万円で控除期間は10年間ですが、一般住宅では控除率1%で最大控除額が500万円であるのに対し、長期優良住宅では控除率1.2%で最大600万円まで控除できます。
さらに所得税で満額控除しきれない場合は、翌年度の個人住民税を減額できます。
この場合の控除額は、所得税における課税総所得金額等の5%(最大9万7,000円)とされています。

一般の住宅
居住年 控除対象
借入限度額
控除期間 控除率 最大控除額
平成21年 5,000万円 10年間 1.00% 500万円
平成22年 5,000万円 500万円
平成23年 4,000万円 400万円
平成24年 3,000万円 300万円
平成25年 2,000万円 200万円

長期優良住宅
居住年 控除対象
借入限度額
控除期間 控除率 最大控除額
平成21年 5,000万円 10年間 1.20% 600万円
平成22年 5,000万円 600万円
平成23年 5,000万円 600万円
平成24年 4,000万円 1.00% 400万円
平成25年 3,000万円 300万円
登録免許税の軽減(平成22年3月31日まで)

住宅用家屋の所有権保存登記等に係る税率は、一般住宅特例より軽減されます。一般住宅特例では所有権の保存登記が0.15%、移転登記が0.3%であるのに対して、長期優良住宅はどちらも0.1%となります。

  一般住宅特例 長期優良住宅
所有権保存登記 0.15% 0.10%
所有権移転登記 0.30% 0.10%
不動産取得税の軽減(平成22年3月31日まで)

新築住宅に係る不動産取得税について、課税標準からの控除額が一般住宅が1,200万円であるのに対して、長期優良住宅は1,300万円控除することができます。

固定資産税(平成22年3月31日まで)

新築住宅に係る固定資産税の減額措置適用期間が一般住宅の場合は3年間ですが、長期優良住宅では5年間に延長されます。

住宅ローンの供給支援

住宅金融支援機構では、認定長期優良住宅について償還期間を最長50年とした「フラット50」の取り扱いを開始。
また優良住宅取得支援制度(フラット35S)において、認定長期優良住宅の金利優遇(0.3%)期間を20年間に延長しています。

住宅金融支援機構