住宅購入ノウハウ

住まいにまつわる税金のお話

念願のマイホームを手に入れてやれやれと安心していたら、税金の納付書が次々とやってきた。
しまった、こんなの予算に入れてないよー(涙) なんてことにならないように、税金のいろいろについて知っておきましょう。

住まいにまつわる税金は大きく分けて

1) 買うとき・建てるときにかかる税金
2) 保有しているときにかかる税金
3) 売ったときにかかる税金

の大きく3つです。そのほか、購入資金を贈与してもらった場合の税金もあります。
それぞれ、課税している役所も違いますので、この間支払ったはずなのに…。なんて勘違いも。

住宅に関しては、軽減措置もありますので、賢く節税しましょう!!

買うとき・建てるときにかかる税金

(1)印紙税
売買契約書や工事請負契約書などに貼付して納付します。

(2)登録免許税
取得したマイホームの所有権の保存登記や移転登記をする場合に納めます。

(3)消費税
土地には課税されませんが、建物には消費税がかかります。
そのほか不動産業者の仲介手数料やローンの事務手数料にも課税されます。

(4)不動産取得税
不動動産を取得したときにかかる県税です。登記をしているか否かにかかわらず課税されます。

印紙税

土地を購入する際の「土地売買契約書」、住宅ローンを借りる場合の「金銭消費貸借契約書」、工務店と建築契約を結ぶ場合の「建築工事請負契約書」、設計を設計事務所に依頼する「設計契約書」、支払った代金に対する「領収書」などの文書が作成されるたび印紙を貼ることとなります。
印紙は誰が負担するのか…契約書などは通常2通作って、各々が1通ずつ保管することとなりますが、その場合には自分の保管する方の印紙税を負担します。通常は、不動産業者・工務店が準備しますが、印紙代を別途請求されることとなります。

ちなみに、1000万円超5000万円以下の土地建物の売買契約・建物建築工事請負契約に係る印紙税は平成23年3月31日まで軽減措置がとられており、それぞれ15000円となっています。

詳しくはコチラ→ http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/inshi/pdf/1055-2.pdf

登録免許税

土地や建物を買ったとき、建物を新築したときは、まず自分の権利を明らかにするために所有権の移転登記(売買)や保存登記(新築)をすることとなります。このときにかかるのが登録免許税です。

登録免許税の税額は、登記の種類ごとにその不動産の価格に税率を掛けて計算されます。不動産の価格は実際の購入価格ではありません。(不動産取得税も同じ)

不動産の価格はどうやって決めるのか…土地の場合は「固定資産税評価額」といわれるもので、市役所・町村役場で「固定資産課税台帳」で確認することができます。時価の70%くらいに設定されています。建物の場合は、建物の登記後に市町村の税務課が調査を行い決定しますが、新築直後で評価額が決定していないときは、登記所ごとに作成している「新築建物価格認定基準表」(構造・用途別の1平方メートルあたりの金額)に基づいて計算します。

税率は住宅用家屋の所有権の保存登記は平成23年3月31日までは不動産の価格の1,000分の4から1,000分の1.5に軽減されています。

また、住宅用家屋の所有権移転登記の税率は平成23年3月31日までは1,000分の3となります。

土地の売買による所有権移転の登記は平成18年4月1日から平成23年3月31日までは1,000分の10。平成23年4月1日から平成24年3月31日までは1,000分の13。平成24年4月1日から平成25年3月31日までは1,000分の15となります。

詳しくはコチラ→ http://www.nta.go.jp/taxanswer/inshi/7191.htm

通常は、司法書士さんに依頼することとなると思われますが、その際に司法書士報酬とともに請求されることが多いようです。

また、購入資金にローンを使う場合には、金融機関が抵当権を設定します。この際の抵当権設定登記については、0.1%の税率になります。

豆知識・・・仮登記と本登記のちがいは?

土地の売買契約の段階で仮登記をしておいて、その後に残金を支払ったときに本登記に切り替えましょう。なんてことありますよね。この場合、仮登記にも登録免許税が発生します。(税率は0.5%です)この場合、本登記をした際に本来の所有権移転登記にかかる登録免許税から仮登記に際に支払った登録免許税を差し引くことになっていますので、仮登記をすることで税金が多くなる。なんて心配はありません。

消費税

土地には消費税は課税されません。土地付建物(建売住宅など)は消費税額を税率で割り返してみると建物本体の価格がわかります。
建物請負建築契約書を締結するときには、契約書の請負金額の合計金額に消費税が含まれている金額か、別途消費税となっているかチェックしましょう。3000万円の建物に対する消費税は150万円。この金額が合計金額に含まれているか(税込)か別途なのかよく確認しないと予算オーバーなんてことも。

不動産取得税

不動産を取得した後に、1回だけ課税される税金で、地方振興局から納付書が送付されます。さまざまな軽減措置がありますが、自分で期日までに申請しなくてはならないものもありますので、注意しましょう。
軽減措置が受けられる建物の要件は床面積が50平方メートル〜240平方メートルのもの、土地はその住宅の敷地で建物の床面積の2倍の面積までのもの。

  • 建物・・・不動産の価格(注:登録免許税を参照)から1200万円を控除した金額に3%を乗じて計算した金額。
    ※長期優良住宅の普及の促進に関する法律に規定する「認定長期優良住宅」を平成21年6月4日から平成22年3月31日までの間に取得した場合は、1,200万円に代わり1,300万円が控除されます。
  • 土地・・・不動産の価格を2分の1に軽減して、その額に3%を乗じて計算した金額。
    新築した住宅が住宅控除の要件に該当する場合には、4万5千円と住宅の床面積の2倍(200平方メートル限度)に相当する土地の価格の2分の1に3%を乗じた額の次のいずれか大きい方の額が軽減されます。

豆知識

不動産取得税はその名のとおり、「取得」したときにかかる税金です。土地だけは買ったけど、建物を建てるのはもう少し先。と考えている場合は、住宅が完成するまで納税を猶予する制度があります。ただし、確認申請などで完成予定の内容が確認できる場合にかぎります。土地を取得してから2年以内(22年3月 31日までの取得にかぎり3年以内)に住宅を新築する予定があるときは、不動産取得税の納付期限までに申請してみましょう。
また、いったん全額納付した場合でも、住宅完成後に軽減を受けるための申請を行って軽減税額の還付を受けることもできます。

豆知識・・・不動産を取得したことを役所はどうしてわかるの?

通常、不動産を購入した場合には登記をします。登記所はこの事実を市町村の税務課に「登記済通知書」を作って連絡します。県の事務所は、市町村の税務課と連絡をとっていますので、県は取得者に対して納付書を送ってきます。また、登記をしていない建物については、市町村が実地調査をしたり航空写真等で実態調査をしているので、やはり県に連絡がいく仕組みになっています。

保有しているときにかかる税金

固定資産税

土地建物などの固定資産を持っている人に対して、1月1日現在の所有者を対象にして、毎年市町村から課税される税金です。所有者というのは、「固定資産課税台帳」に記載されている人を指します。
ですから、年の中途において購入をした場合は、売主が負担することとなり買主には本来納税義務はありません。
ただし、通常の場合固定資産税の負担を公平にするため、引渡日や所有権移転の日を分担期日として、日割計算して金銭で精算することが取引慣習となっています。

都市計画税

都市計画事業が行われている都市計画事業区域内の市街化区域内の土地建物の所有者に対して課税されるもので、市町村が道路や下水道事業の整備といった財源に充てるための税金です。都市計画税を課税しない市町村もあります。
※固定資産税・都市計画税は一緒に納付する。
固定資産税・都市計画税は共に市町村の税務係から納税通知書が送付されます。通常は、4月.7月.12月.2月の4期に分割して納付をします。

≪税額の計算方法≫

  • 固定資産税…課税標準額(固定資産課税台帳の金額)×1.4%(市町村によって異なります。最高2.1%)
  • 都市計画税…課税標準額×0.3%(市町村によって異なります)

≪マイホームに関する軽減措置≫

マイホームに関する軽減措置 建物の図

マイホームに関する軽減措置 土地の図

豆知識・・・共有名義の時の納付は?

土地や建物を共有名義にしている場合には、納税通知書は、登記簿の初めに記載のある人に送られてきますので、持分に応じて負担することになります。共有の場合は、全員が連帯して納税義務を負うこととなっていますので、自分の分だけを納めれば終わりというわけではありません。ですから、代表者に合計額を記載した納税通知書が送られてきます。

豆知識

固定資産税の軽減措置期間が終了すると建物の固定資産税は2倍になるの?
建物については、毎年、再構築価格に「経年減点補正率」を掛けて評価額を出しますので、増改築などの特別な事項がない限り、評価額は減少し、固定資産税も減額されていきます。
とはいっても、3年目以降から税金が増えるのは必須。納税通知書に記載されている「固定資産税評価額」を確認して、いくら税金が増えるのかをチェックしておきましょう。

売ったときにかかる税金

マイホームを売却したときには、所得税と住民税がかかり、確定申告をする必要があります。マイホームの売却については、さまざまな特例がありますので、まずはもよりの税務署へ相談するのが良いでしょう。
ここでは、(1)一般的な売却時の取り扱いとマイホームの特例(2)3000万円特別控除(3)居住用財産の買換えの特例(4)譲渡損失の繰越控除について簡単に解説します。

(1)一般的な売却時の取り扱い

一般的な売却時の取り扱いの図

(2)3000万円特別控除

自宅を売却して利益(譲渡益)がでた場合、譲渡所得から最高3000万円までの控除が受けられる
ただし、これを利用すると住宅を買換えた場合の「住宅ローン控除」が使えない。どちらが有利か選ぶ必要がある。

(3)居住用財産の買換えの特例

売却によって生じた譲渡所得のうち、買換えに充てられた部分の金額について、課税の繰り延べができる。
この特例は(2)の「3000万円特別控除」との併用はできないため、どちらか有利な方を選択する。
この場合も、「住宅ローン控除」は使えない。

(4)居住用財産の譲渡損失の繰越控除

売却によってマイナスが生じた場合、その年の所得から差し引いても控除しきれないマイナスが残った場合、翌年以降も最長3年間にわたって繰越控除ができる。

≪売却する住宅の条件≫

  • 売却する年の1月1日における所有期間が5年超であること
  • 敷地面積が500平方メートル以下の部分の損失のみ
  • 譲渡先は親族等でないこと

≪買換える住宅の条件≫

  • 売却日の前年1月1日から翌年12月31日までの間に取得し、取得の日から翌年の12月31日までに居住すること
  • 償還期間10年以上の住宅ローンを利用すること
  • 床面積50平方メートル以上であること

≪買換える人の条件≫

  • 合計所得金額が3000万円以下であること
    ※この場合は「住宅ローン控除」も併用できます。

豆知識・・・離婚と財産分与

離婚によって財産を分与した場合には、財産をもらった側と渡した側で税金の扱いが変わります。

  • もらった側
    離婚に伴う財産分与として行われる場合には、贈与税はかかりません。ただしその財産が、婚姻中の夫婦の協力によって得た財産よりも多い場合にはその過大な部分については、贈与税がかかります。
  • 渡した側
    離婚に伴い財産分与した土地建物はその不動産を時価で売ったものとして取り扱われます。譲渡益が発生した場合には所得税・住民税がかかります。居住用財産の3000万円控除は、配偶者などの特別の関係者に売却したときには認められませんから、戸籍を抜いた後に渡すことが必要です。